今井宗久

皆様、こんにちは。
〈観濠クルーズSakai堺のんびりクルーズガイド〉松永です。

今回は【今井宗久】について~諸説あり~

今井宗久
商人・茶人
永正十七年~文禄二年(1520~1593)

今井宗久は、大和国高市郡今井村に生まれました。
祖は、近江源氏佐々木氏で近江国高島郡今井市城を領したことから今井と称したといわれています。
立身出世を志し、南蛮貿易で活気溢れる堺へ出て納屋宗次宅に身を寄せ、商人として修業を重ね、教養を身に付けるため、武野紹鴎より茶の湯を学び、娘婿となり、家財茶器などを譲り受けました。
武野紹鷗の死後は、子の武野宗瓦がまだ5歳であるため、今井宗久が後見人となり、武野家の財産管理を任されますが、後の武野宗瓦との遺産争いで奉行を織田信長の支配下にある者により行われたため、今井宗久に有利な証言が揃い、全面勝訴しました。
やがて、納屋宗次から独立し薬種業を始め、鉄よりも皮が主流であった甲冑製造などに用いる鹿皮などの皮製品の販売、また、 鉄砲の時代を予測し、火薬の原料を独占的に買い占め、河内鋳物師を集めて日本最大の鉄砲の生産地として堺を作り変え、鉄砲の生産に乗り出し、高性能の火縄銃を生産して戦国武将の注目を集め、茶会を通じて武将や堺の豪商たちとの人脈を広め、会合衆の仲間入りを果たします。
ところが、織田信長は各地の勢力に将軍への忠誠を示すため大義名分をつけ、石山本願寺へは5千貫、興福寺へは1千貫、堺へは2万貫(現在の価格にして約20~30億円)を課したことで堺と織田信長は一触即発の事態となりますが、会合衆と織田信長との仲介を行い、堺を戦火から救い、この功績より堺五箇庄の代官に任命され、摂津住吉郡に2千2百石の采地をうけました。
また、津田宗及をはじめとする反織田信長は泣く泣く軍門に下ることになり、やれ追加の資金援助、やれ労働力の提出要求など言いなり状態となり、約数十年間継続されていた堺の自治組織は緩やかに解体されることになりました。
会合衆と織田信長の仲介をしたことから、塩魚や干物を扱う商人組合の権利をはじめとする淀川通行船の関税免除や生野銀山開発などあらゆる特権を得ます。
しかしながら、長谷川宗仁とともに生野銀山などの但馬銀山の支配を任せられた後に生野銀山は反織田信長に寝返る太田垣氏に一度奪い返される事件が起き、豊臣秀吉の但馬出兵により生野銀山は織田信長の手中に収まりますが、豊臣秀吉が生野銀山を直轄領としたことにより、今井宗久の生野銀山への影響力が弱まりました。
影響力が弱まることは資金源の主力を奪われることになりましたが、鉄砲や火薬製造にも携わり総合軍事産業の事業家として巨万の富を築き、堺での立場を確立し、織田信長の天下統一を側面から支えました。
そのうえ、今井宗久が千利休を推薦し、千利休や津田宗及とともに織田信長の茶頭を務め、「天下三宗匠」と称されました。
まもなく、徳川家康にも側近し、本能寺の変の前日は徳川家康に茶を点てていたといわれています。
織田信長の死後は、豊臣秀吉に仕え、堺の万代屋宗安や住吉屋宗無とともに御咄衆を務めますが、本願寺との密接な関係や茶の湯に思い入れが無いとされ、豊臣秀吉は今井宗久よりも新興の薬種商である小西隆佐や千利休を重用したため、北野大茶会で茶頭を努めたのを最後に織田信長時代に浴したほどの活躍や地位がみられなくなり、静かに主役の座を降りました。
そして、日本で最初の武器商人であり当代随一の茶人は、73年の生涯に幕を閉じました。
今井宗久の生涯を伝えるものは極めて少ないとされていますが、堺市中之町東に「今井宗久屋敷跡」と刻まれた石碑や菩提寺である臨江寺の墓碑が残され、足跡を辿ることができます。
生涯の大半を堺で過ごした今井宗久の足跡を辿り、偲びたいと思います。

最後までありがとうございました。
また、船上にて笑顔で元気にお待ちしております。

☆レッツ!トライ!【今井宗久クイズ】コーナー☆
今井宗久にゆかりがある茶室といわれ、堺市博物館内にある登録有形文化財に指定された茶室は次のうちどれでしょうか?
1、黄梅庵
2、黄金の茶室
3、待庵
正解は、、、次回のブログで発表しますので次回のブログも皆様ぜひチェックして下さいませ。

【堺三大まつりクイズ】~正解発表~
令和二年(2020)11月6日のブログ[堺三大まつり]で出題したクイズの正解は、、、「1、大仙公園」です。
日本の都市公園100選・大阪みどりの100選・日本の歴史公園100選に選ばれ、園内には約400本の様々な種類の桜が植えられており、花見を楽しむ老若男女で賑わいます。

〈観濠クルーズSakai堺のんびりクルーズガイド〉松永

Filed under: 堺のお話,観光案内 — kc-sakai 10:03 AM  Comments (0)
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