【織田作之助〜キタノダからオダサク〜】
【挨拶コーナー】
皆様、こんにちは。
NPO法人観濠クルーズSakai堺のんびりクルーズのガイド兼ブログコーナーを担当しております、松永です。
さて、堺といえば堺のんびりクルーズ、春といえば堺のんびりクルーズ、桜といえば堺のんびりクルーズ、といわれているほど大人気の春運航予約受付が3月4日(火)10:00に開始致します。
よく、「インドに行くと人生観が変わる」といわれていますが、「堺のんびりクルーズに乗れば人生観が変わる」ともいわれていますよね。
ということで、本年度も皆様のご予約を心よりお待ちしております。
【本文:織田作之助〜キタノダからオダサク〜】
*諸説があります
[織田作之助(おださくのすけ)]
小説家
生:大正二年(1913)10月26日
没:昭和二二年(1947)1月10日
大阪府大阪市浪速区にある今宮戎神社が十日戎で賑わう1月10日、織田作之助は「十日戎の日に死ねるとは運がええ」と喜び、33年の人生に幕を降ろしました。
大阪を愛し大阪に愛された織田作之助の人生を振り返ります。
織田作之助は、大阪府大阪市天王寺区にある仕出屋「魚春」を営む父・鶴吉と母・たかゑの長男として生まれました。
愛称はオダサク、陽気で笑い方は独特、負けず嫌いで視点が鋭い、趣味は喫茶店巡り、髪型は長髪で現代的スタイル、外出時に持ち歩くのは風呂敷に包まれた原稿用紙と万年筆、服装は革製のジャンパーこと革ジャンで和服や下駄を愛用していたといわれています。
成績は優秀で第三高等学校(現在:京都大学)に入学、友人関係も良好、順風満帆に学生時代を過ごしました。
しかし卒業試験中に喀血、やがて退学し小説家へ志向を転換しました。
そして、25歳で処女作を発表、26歳で学生時代から交際していた宮田一枝と結婚し大阪府堺市東区北野田に新居を構えます。
この北野田で執筆したといわれているのが代表作「夫婦善哉(めおとぜんざい)」です。
タイトルは大阪府大阪市中央区法善寺北側の細い通り「法善寺横丁」にある人気善哉店(一人前が二椀で提供される縁起物)から由来されています。
ストーリーの舞台は大阪、作中は大阪弁、登場人物の蝶子(ちょうこ)と柳吉(りゅうきち)が駆け落ちし次々と商売を試みては失敗する内縁夫婦の物語、蝶子のモデルは織田作之助の次姉といわれています。
文章や展開に惹き込まれてしまい、その時代や場面に居合わせているのではないかという感覚になり繰り返し愛読してしまう作品です。
しかし、この作品を発表し作家としての地位を確立させてまもなくのことでした。
最愛の妻がこの世を去ります。
涙が枯れるまで泣き、食事も喉を通らず生活は荒れ果てました。
亡き妻の遺髪と写真を肌身離さず、書いて書いて書き続けます。
そして、北野田での生活や情景を描写した「高野線」と「蚊帳」を発表しました。
人間味があり多くの人の心を掴むといわれている織田作之助の作品を出版社や編集者が放っておくはずがなく、依頼される執筆は減ることを知らず多忙を極め、繰り返し喀血してしまいます。
その生活を四六時中支えたのが、同棲を開始した交際相手である輪島昭子でした。
しかし!そんな!まさか!織田作之助はもう一人の交際相手である声楽家の笹田和子と結婚するのです。
輪島昭子と関係を解消し、結婚した笹田和子の兵庫県宝塚市にある実家笹田歯科医院で結婚生活を開始しました。
ところが、結婚生活は短期間で破綻してしまいます。
そして、再び輪島昭子と恋人関係になりました。
人間関係や環境の変化、繰り返す喀血、多忙による生活は昼夜逆転、片時も離さぬ煙草に灰皿から溢れ出す吸殻、そして当時は合法とされていた興奮剤を注射しながら執筆していたといわれています。
毎日が締切の連続、昼夜問わない訪問客の接待、やがて顔は蒼白く痩せ衰えていき体を蝕む注射をしなければ執筆が出来ない状態となりました。
そう、まさに命を削りながら執筆していたのです。
そして、原稿を渡し終えた深夜のことでした。
急変し大量に喀血、東京都港区にある病院に入院します。
病室への来客者の対応もしていましたが、一進一退を繰り返し徐々に悪化していきました。
昭和22(1947) 1月10日、33歳でした。
33歳、私事で大変恐縮ですが同年齢です。
まだ書きたかったのではないか、見たかったものや聞きたかったものに食べたかったものもあったのではないか、と感慨深く思います。
貫いた小説家を通し多くの方へ幸せを与えた織田作之助、代表作を執筆した北野田を今も天国から温かく見守り続けてくれていたら嬉しいです。
以上、「織田作之助〜キタノダからオダサク〜」でした。
ほな大阪弁で・・・最後までおおきに。
【「織田作之助〜キタノダからオダサク〜」クイズコーナー】〈難問度:★〉
織田作之助の好物といわれているのは、次のうちどれでしょうか?
1、551蓬莱の豚まん
2、りくろーおじさんのチーズケーキ
3、自由軒の名物カレー
正解は・・・次回のブログで発表しますので是非チェックして下さいませ。
【「よろづ、本能寺」クイズ正解発表 】
前回、令和六年(2024)5月14日のブログ「よろづ、本能寺」で出題したクイズの正解は「1、清須会議」です。
・・・あなたの知らない堺がここに・・・
NPO法人観濠クルーズSakai堺のんびりクルーズ
ガイド:松永