2012年度 合宿 報告
第8期の事前研修の合宿が無事終了しました。
実施にあたり、今年は例年よりも開催を早めたため、梅雨のど真ん中に入ることで空模様がどうなるのかが心配されていましたが、一週間に二つも発生した台風の影響もものの見事にかわすことができ、本当によかったと思います。
開催にあたり、種々のご協力をいただいた皆様や、当日に現地まで駆けつけてくれました関係者・役員・OB/OGの皆様にも、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
第一日目、6月23日(土)
今日は朝10時に集合し、合宿での担当分けを決めた後、舳松人権歴史館を見学しました。
NPOのスタッフの方より、同和問題の歴史を含め、今なお残る差別問題について、いろいろな例をあげてお話しいただきました。
見学後はフィールドワークをおこない、阪田三吉ににまつわる碑や、宗教的差別の歴史などを学び、亡くなった後にも差別があったという事実を知り、驚きを隠すことができませんでした。
昼食後はバスに乗り、合宿施設である「紀泉わいわい村」へ向かいました。
緑豊かな里山の自然学校では、ウグイスやホトトギスの鳴き声が私たちを出迎えてくれましたが、そんな感傷にふける間もなく研修が始まります。
お昼の研修は「オーストラリアに関するワークショップ」です。私たちが訪問するオーストラリアの先住民族の人たちの歴史を学びました。
第三回の事前研修でオーストラリアの歴史的経過などを学びましたが、オーストラリアについては実は知られていなかったことがたくさんあるということを知りました。
その後に今回のツアーに同行いただく添乗員より渡航についての注意事項を教えていただきました。
研修終了後は宿泊棟に移って施設のスタッフの方より説明を受け、夕食の準備に入りました。
団員のほとんどが初めての経験になる「かまど」での調理でしたが、そこはチームワークで切り抜け、夕食のメニューを揃えることができ、みんなでおいしく頂きました。
夕食後は夜の研修です。
「オーストラリアに関するワークショップ」の第三弾になりますが、ここでは私たちが実際に交流する各組織の方々のことやその活動内容などについて学びました。
《研修等の外から見守るOB/OG達、なんで中に入らないの?》
研修の後はお待ちかねの懇親会です。団員達だけでなく事務局員や役員、OB/OGも皆がIYSの活動だけでなく、互いの近況や将来の夢などを語り合いました。
二日目、6月24日(日)
午前6時に起床し朝食作りから本日の活動が始まります。さわやかな大空の下で皆で食べる食事は格別のものがありました。
空模様は少々の曇り空でしたがそのことがかえって爽やかな気分にもさせてくれました。
食後には研修が始まります。今日のテーマは「堺市の人権施策について」です。
堺市に住んでいながらも堺市がどのような施策をおこなっているのか知らないことばかりでした。
研修に引き続いて「個人テーマの発表」があります。各人が現地に向かうに当たっての思いを込めて発表し、OB/OG・コーディネーターの方々からアドバイスや意見をいただき、さらに現地派遣に対し熱い思いをいだくようになりました。
この後は合宿最後のカリキュラム、ピザ作りへの挑戦です。
グループに分かれ皆で協力しながら作りつつも、それぞれが個性あふれるピザに挑戦。そしておいしく頂くことができました。
いよいよ下山です。たった半日+半日の短い合宿でしたが、多くの思い出作りと勉強になる合宿でした。
この後は、堺に戻り「平和と人権資料館」の見学です。
ここでは人権問題だけでなく戦争の悲惨さを学ぶことができました。と同時にそれらの戦争を経て今日の平和があることを知り、私たちが今、平和に暮らせていることが「当たり前」なのではなく、築き上げられてきたものであることに感謝し、まだまだ世界中が平和でないことを憂慮し、自分たちの世代が頑張らないといけないということを決意しました。
見学後は順次解散となりました。
今年の合宿は天候には恵まれた中でしたが、その内容はハードなスケジュールによるもので、自然の里山にいながらのんびりした気分には浸れないものではありましたが、このたった一泊二日の合宿を通して団員たち一人一人が多くの経験をできたのではないかと思っています。
事務局としては、この合宿の経験を以降の研修や海外派遣に生かすだけでなく、一人一人の人生の糧として行ってもらえることを期待します。