迷いの介護休暇(第11回) 松本敏子さん

不登校児のキモチ

学期末の多忙の隙間をぬって、管理職や事務職との書類の話や手続きをかいくぐりながら、顔なじみ一人ずつと世間話やら愚痴やら新しい事情やらを交わしあった。昨年担任していた学年は、昨年の同時期から比べると段違いに落ち着いてはいるものの、相変わらず教室に入れないお子達が担任の悩みのタネであり、それに付随するお母ちゃん方のクレームの勢いも未だ衰えず、もうそれは「わが校の名物・伝統」とでも表現すればいいかというくらいのもので。校区の中学校の先生方は次年度を見越して戦々恐々、来年のシフトをすでに考え始めているとのこと。そしてまた、新たな学年が、大変な状況に陥っているという。「来年、よろしくね。名簿渡しとこか。」と言われて、「えーっと、介護休暇延長かな」ととぼけてみせる。(つづく)
(ほーぷレター2013年8月号より)

~松本 敏子さん ご紹介~
ホープの利用者さまのお嬢さまです。高知在住。お母様はひとり暮らしで、介護サービスを利用中。松本さんは、1年間の介護休暇を終え、現在、仕事に復帰。

Filed under: ほーぷレター,迷いの介護休暇 — 55hope 4:24 PM  Comments (0)

ワーカー日誌(第38回) 西新陽子

私がほーぷの仲間に入れていただいたのは一年ほど前のことです。みどりのつどいにボランティアで参加した時に中島さんと出会ったのがきっかけでした。デイサービスのお手伝いをさせていただくことになり、今年の春からは短時間ですがスタッフとして働いております。不器用で体力もないので皆さんには迷惑のかけどおしですが、早く利用様に安心して頼っていただけるようになりたいです。頑張りますのでご指導よろしくお願いします。
(ほーぷレター2013年8月号より)

Filed under: ほーぷレター,ワ-カー日誌 — 55hope 4:20 PM  Comments (0)

代表理事になって、早3カ月が経とうとしています

代表理事になって、早3カ月が経とうとしています。時折、facebookを通してもコメントしてきましたが、「立場が人を育てる」という言葉の意味を、自ら体感する毎日です。
北欧発の「ノーマライゼーション」(健常者と障害者とは、互いに特別に区別されることなく、社会生活を共にするのが正常なことであり、本来の望ましい姿である)という考え方は、ときに、「当たり前の生活をすること」と言い換えられます。それにしても、当たり前の難しいことよ…。
その難しさは主に3つ。「当たり前が(必ずしも)通用しない」ことの難しさ、「当たり前のことを当たり前にやる」ことの難しさ、そして、「当たり前を共有する」ことの難しさです。自分の当たり前は、他人の当たり前ではない。自分に対しても、当たり前を全うできない。当たり前が違う人同士、本来はまずそこからすり合わせればうまくいくだろうのに、実際にはなかなか手が回らない。
お互いが一手ずつ補い合って、思いを届けあっていけば、全体としてはうまく行くのかなあ……。
助けて下さい。お願いします。(代表理事 中村義哉)

(ほーぷレター2013年8月号より)

Filed under: ほーぷレター,代表より — 55hope 4:13 PM  Comments (0)

「宅老所よりあい」を見学して(6) 中島紀子

「第3宅老所よりあい」は、大きなバス通りからちょっと入った閑静な住宅街の中に残る異空間「よりあいの森」の中にあります。この森は、他者の老いに関わり、自分の時間を使うことで、安心を創ることに共感した有志が集まり結成された『「よりあいの森」を創る会』が音頭をとって資金集めをし、集い、もちより、わかちあいながら、今も創り続けられています。

2012年11月の初めての見学から半年間の間に、この森の中にある「よりあいの森いちにちカフェ」に何度かおじゃまさせていただくことができました。ホープの元スタッフで、私の尊敬する友人の中西さんがきっかけを作り、導いてくれて、ホープのデイのスタッフ、訪問のスタッフとその家族、私の母、義母、叔母、母の友人…そんな人たちがこのよりあいの森を訪れました。なかなか社会とうまく関われずそのきっかけを待っている私の弟が、スイーツ作りが好きで、自作のパウンドケーキをよりあいカフェで出していただくという機会もいただきました。人と人とをつなぐ、不思議な「何か」を持っているところです。

「宅老所よりあい」は、2年後に、この森の中に新しく、25人定員の特別養護老人ホームを作ろうとしています。お金が余っているから、土地が余っているから、人が余っているから作るのではないのです。そこに必要があるから、人生の最後のときを満足して死んでいく人のそばにいたいから、なんとかして、お金をより集め、自分の時間と能力を差し出し、ときには何かを犠牲にして、それでも楽しんで、新しいものを創るのだと思います。(終わり)

(ほーぷレター2013年7月号より)

Filed under: ほーぷレター,施設訪問 — 55hope 11:50 AM  Comments (0)

迷いの介護休暇(第10回) 松本敏子さん

不登校児のキモチ

3ヶ月以上も学校へ行かないと気分はすっかり不登校児。

もろもろの提出書類もあり、高知へ帰省して職員室へご挨拶をさせていただきたいと事務職へ電話した時から、すでに緊張してドキドキ胸の鼓動が高まるのがその証拠ではないか。

7月終業式前日。おりしも台風の直撃。「こんな天気やし、無理して来んでもえいで」と、当日の朝、管理職から電話をもらいながらも、休校なら子ども達もいないし、職員みんなが職員室にいるからそのほうがいいかと思い直した。周りが忙しく動く中、自分だけすることが見つからない状態はつらいものがある。

電話で言われたとおり、学校に近づくに連れ、風雨は増し、海に臨むトンネルを出たとたん、車は風にあおられ、無理して出てきたことを少しだけ後悔した。平生の勤務日だったら出勤を躊躇する天候だよなと思いかけたが、まあ去年のクラスに吹き荒れた嵐や保護者からのクレームの雷に比べたら、このくらいの雨風など、知れたものかと思い直して、独りで笑えた。

どきどきしながら「お久しぶりでーす」と声をかけてドアを開けたとたん、職員室の空気は自分のものになってくれた。窓の外は大荒れなのに、クーラーのかかった職員室は穏やかで明るく、あれほど緊張していたはずなのに、変わらない先生方の笑顔で、そこはすぐに自分の仕事場にもどった。 (つづく)

(ほーぷレター2013年7月号より)

~松本 敏子さん ご紹介~
ホープの利用者さまのお嬢さまです。高知在住。お母様はひとり暮らしで、介護サービスを利用中。松本さんは、1年間の介護休暇を終え、現在、仕事に復帰。

Filed under: ほーぷレター,迷いの介護休暇 — 55hope 11:33 AM  Comments (0)

ワーカー日誌(第37回) 三村かおり

将来は福祉系ネイリストになりたいと、障害者施設や高齢者施設でネイルケアを中心に活動しています。縁があって泉ヶ丘ホープさんのところで出張ネイルをさせていただくことになり、その中でホームヘルパーの知識も必要と感じ、昨年ホームヘルパー2級の資格を取得しました。中島さんから「せっかくだから」と声をかけていただき、週イチで訪問の仕事もするようになりました。

仕事をはじめてすぐに妊娠していることがわかり来月出産予定です。子育てのほうでも泉ヶ丘ホープさんにお世話になりそうです。

(ほーぷレター2013年7月号より)

Filed under: ほーぷレター,ワ-カー日誌 — 55hope 11:29 AM  Comments (0)

混血のことを、皆さんは何と呼ばれるでしょうか。

混血のことを、皆さんは何と呼ばれるでしょうか。「ハーフ」という呼称のほかに、「ダブル」「ミックス」という呼称があり、その心は、「半分(ハーフ)ではなく、よいところを両方持っているのだから、ダブルでいいじゃないか」「2倍というのはおこがましい、単純に混ざっている(ミックス)というのが適当ではないか」ということのようです。

もうお分かりでしょうか。私たち泉ヶ丘ホープは、会社組織と市民運動の「ミックス」です。会社組織と市民運動の両方の側面を持つために、「半分はんぶん」の中途半端さが、時々出てきます。そんなときに私がいつも思うのは、「この両方を持っているのは、私たちの強みでもあるのだから、両方の側面をうまく使ったらいい」ということです。

『希望を捨てない市民政治』の著者、村上稔さんによるその要点は、①論理的にやる、②マスコミとうまく付き合う、③楽しくやる――ことのようです。希望(ホープ)を捨てないためにも、楽しく、うまくやっていきましょう。ホープのメンバーであろうとなかろうと!(代表理事 中村義哉)

(ほーぷレター2013年7月号より)

Filed under: ほーぷレター,代表より — 55hope 11:26 AM  Comments (0)
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