迷いの介護休暇(第11回) 松本敏子さん
不登校児のキモチ
学期末の多忙の隙間をぬって、管理職や事務職との書類の話や手続きをかいくぐりながら、顔なじみ一人ずつと世間話やら愚痴やら新しい事情やらを交わしあった。昨年担任していた学年は、昨年の同時期から比べると段違いに落ち着いてはいるものの、相変わらず教室に入れないお子達が担任の悩みのタネであり、それに付随するお母ちゃん方のクレームの勢いも未だ衰えず、もうそれは「わが校の名物・伝統」とでも表現すればいいかというくらいのもので。校区の中学校の先生方は次年度を見越して戦々恐々、来年のシフトをすでに考え始めているとのこと。そしてまた、新たな学年が、大変な状況に陥っているという。「来年、よろしくね。名簿渡しとこか。」と言われて、「えーっと、介護休暇延長かな」ととぼけてみせる。(つづく)
(ほーぷレター2013年8月号より)
~松本 敏子さん ご紹介~
ホープの利用者さまのお嬢さまです。高知在住。お母様はひとり暮らしで、介護サービスを利用中。松本さんは、1年間の介護休暇を終え、現在、仕事に復帰。