本の紹介と4月の読書会へのお誘い

藤井輝明『あなたは顔で差別をしますか』(講談社2008年)

私たちは、自分ひとりの人生しか、歩むことができません。もちろん、他の人と共に、「生活」を送っていくことはできる。けれど、「人生」という意味では、あくまで自分のものしか、味わうことができないのではないか。

その一方で、本には、人生が詰まっているとも思う。すなわち、本を読むことは、その人の人生を、その人の眼を通して見ることだと思う。(映画好きの方は、同じような思いを、映画に対しても思うんだろうな。)

かつて本を編む側にいた人間として、また今でもかすかに、書かれたものによって世の中とつながっている者として、(結果として)売れない本を書くことが、どれほど「割に合わない」ことかは、よく分かっています。なのになぜ、本を書く人たちは、本を書くのか。

それは、やむにやまれぬ事情があるから――それに尽きると思う。誰かに、何かを伝えたい。その思いを抑えきれないから、本の書き手は、日々の生活の中で多くの犠牲を払いながら、数万の文字を連ねて本を書き、世に出すのです。

本書の副題は、「「容貌障害」と闘った五十年」というもの。藤井先生のお顔を、テレビ等でご覧になった方もおられるでしょう。もの凄い本です。ぜひ読んで!

4月の読書会
「あなたは顔で差別をしますか」
開催日時/2013年4月6日(土)10:00頃~11:30
開催場所/泉ヶ丘ホープ(ほーぷ広場)>>地図
参加費用/500円
企画担当/中村

お問合せ/072−291−7487

迷いの介護休暇(第6回)松本敏子さん

半月間、家の片付けと病院通いと、今まで滞っていた書類手続きやリフォーム工事の相談で明け暮れた。時間ができたら読もうと思い、箱一杯持って行った本や資料を手に取ることもできない日々だった。

母の未だなかなか動かない右手に加えて、足にも痛みが出てきた。5月の連休明けに母を堺に置いて高知へ帰る予定をしていた。当日まで迷った。迷いに迷った挙句、帰る選択をして、自分が我が家に帰ったとたん、20年間住み慣れた家のトイレのスイッチを迷った。

自分を笑い、母を笑えないと思った。人間の感覚の不思議を思った。同じことを続けているとそれに対応する力が勝り、年を経るにつれ、感覚が切り替わる力がなくなるのだなと。

1ヶ月も仕事をせず、家にいたなんて今までなかったことだ。でも、これからもずっと家にいる。休暇だから。介護休暇ってもっと楽しいものだと思っていた自分に苦笑した。

パソコンのメールを開けて、友人教師のトンデル3年生達との格闘の文章を読んだ。去年担任していた5年生とほぼ同じような行動を読むにつけ、去年のレポートを早くまとめたいと思うと同時に、格闘している元気な彼女の文章に元気をもらえた。元気な人と一緒にいると元気になれる。元気な気持ちに触れると元気になれる。(つづく)

(ほーぷレター2013年3月号より)

~松本 敏子さん ご紹介~
ホープの利用者さまのお嬢さまです。高知在住。お母様はひとり暮らしで、介護サービスを利用中。松本さんは、1年間の介護休暇を終え、現在、仕事に復帰。

Filed under: ほーぷレター,迷いの介護休暇 — 55hope 4:06 PM  Comments (0)

ワーカー日誌(第33回) 徳谷好美

ヘルパーをやめようか・・・と少し悩んでいた頃、同じワーカーズ仲間だった代表の中島さんに声を掛けてもらい、ホープの仲間入りをしました。ホープで1年、やっと若葉マークの取れた新人です。

今はデイスタッフとして毎日働いています。ホープのメンバーはきちんと自分らしさを持っていて、キラキラまぶしいです。ヘルパーやめなくて良かった。ワーカーズやめなくて良かった。とつくづく感じています。

デイの利用者さまには「やせなさーい」と言われても、大盛りごはんは、やめられない。たくさんの方と、いっぱいお話しをしてみたいのでデイで、ぽっちゃり(かなり・・・)の私を見つけたら声を掛けてください。

(ほーぷレター2013年3月号より)

Filed under: ほーぷレター,ワ-カー日誌 — 55hope 4:00 PM  Comments (0)

荒山(こうぜん)公園の梅が咲き始めたようです

荒山(こうぜん)公園の梅が咲き始めたようです。観に行かれた方の話によると3分咲きくらいとのこと。雪交じりの雨が降るまだまだ寒い日々ですが、春はもうそこまで来ているのでしょうね。

荒山公園には滑り台のあるジャングルジムがあり、この地に越してきたばかりの頃、娘を連れてよく遊びに行きました。誰も知り合いがなく、ただただ二人で過ごす日々でした。勧誘にきた職員さんの話を聞いて泉北生協に入りました。ちょうど梅の咲くこの時期、ワーカーズコレクティブ立ち上げの説明会のちらしを見て申し込みをし、娘の手を引いて泉ヶ丘図書館まで行きました。参加を決め、次の集まりに行ったとき、2級ホームヘルパー講座が開講されると聞き、その場で日程を控え応募しました。介護の経験などまるで無く、ただワープロだけ打てたので、総会の議案書やハンドブック作りに、ワープロを下げて歩いて生協本部まで通いました。

あれから15年が経ちます。何もないところから、泉ヶ丘ホープという器ができてそこに多くの人が集うようになりました。冷たい雪の中でも色鮮やかに咲く梅の花のように、まだ想像もつかない新しい出会いが、今も始まろうとしていることを予感しています。 (代表理事 中島紀子)

(ほーぷレター2013年3月号より)

Filed under: ほーぷレター,代表より — 55hope 3:56 PM  Comments (0)

ほーぷレター2013年3月号(訂正のお知らせ)

ほーぷレターに一部誤りがありました。
表紙の交流行事予定の欄で3/24のゆったり会の活動予定が2月の予定になっていました。
3月の活動は3/25(月)木津市場の予定です。
集合時間・集合場所は未定です。
(参加希望の方は事務所笹川までお問い合わせ下さい)

Filed under: ほーぷレター — 55hope 11:20 AM
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