この日は今年初のセミナーを完全 オンラインで開催!

テーマは

「発達に課題のある子の自立に向けた支援

~子どもの将来を見据えて『今』取り組むこと~」

33名の方にご出席いただきました。

講師は、幼児~成人までの

あらゆる年代の支援経験をお持ちの渡邊元嗣先生


ぴーすでも発達検査や思春期以降の居場所『しゃべり場』で

お世話になっている先生で

そのあたたかなまなざしや語り口調が大好評の先生です。



発達に課題のある子を育てる親は

子どもの将来がとにかく不安…。

何をめざし、何に価値を置いて育てたらよいのか

悩むことも多いかと思います。


セミナーの中では、最近よく耳にする

「インクルージョン」「インクルーシブ」ということばの解説をはじめ

「発達障害」についての考え方を詳しく教えていただきました。


「障害」は「環境」との関わりで生じるもの…

その子を変える前に、その子を取り巻く大人たちが変わらなければなりませんね。


「人が生きる意味」や

「大人として『気になる子』に関わる意味」についてのお話は

心に深く突き刺さりました。


そして「自分らしさ」満開で、活き活きと自立した生活を送っておられる

先生の教え子お二方の事例は、とても参考になるとともに、勇気を与えられました。


自立した社会生活を送る力を身につける上では

学校や家庭で「教科学習」が重視されている現状の問題点が指摘されました。

「社会的・実用的スキル」「意欲」「主体的な行動」

「自己効力感」「複数の参加する場」…

いくつかキーワードがありましたが、

幼児期からの大人の関わり方が、本当に大切であることを再認識しました。



といっても、絵に描いたように簡単にいかないのが子育てです。

親たちも気持ちを共有できる場所を見つけて

いろんな人と支え合いながらがんばっていきたいものです。

ぴーすでも、そのような機会や場を設けていますので

今後ともどうぞご利用くださいね。



参加された方の感想です。

「共感する箇所が多く涙が止まりませんでした」

「子どもの特性との向き合い方、非常に深く感銘を受けました」

「学校や周囲のことばに惑わされてしまいがちでしたが

親はぶれることなく『オリジナル型発達児』をめざしたいと思います」

「好ましい行為を言語化することを少し意識し、明日から支援に頑張りたいと思います」

「社会生活における我が子へのリスクが大きい。

と知らず知らずのうちに不安になり、子供のままを認める事に背いていたように思います。

子供への対応の仕方を自分自身で見直したいと思います」



アンケートの中に

「手帳の取得がない場合の事例を聞きたい」というご要望がありましたので

少し説明しておきます。

例えば、就労支援のひとつである

「就労移行支援」(「障害者総合支援法」に定められた障害福祉サービスです)は

手帳の有無に関わらず、医師の診断があれば利用できます。

「障害枠」で就職するか「一般枠」で就職するかは

求人の条件も見ながらじっくり検討して決めることになります。

障害学生に対して、就労支援に取り組む大学も増えてきましたし

就労支援も障害者雇用も、これからどんどん発展していくことと思います!


最後に、セミナーで紹介された

日本の知的障害児の教育・福祉の先駆者「石井筆子」さんに関する書籍を掲載しておきます。